BRAIN➡WORLD

ノベルゲーム感想と思考出力

『デスゲームは始まらない』感想

目次


はじめに


 ちゃすちゃす✋
 どーも、永澄拓夢です。

 てなわけで、今回の感想対象作品はこちら!

『デスゲームは始まらない』


 ノベルゲームコレクションで公開されているフリーノベルゲームですね。同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー2021で紹介されたことをきっかけに興味を持ちました。

 というワケで、さぁ蓋を開けますわよ!

あらすじ


 ──デスゲーム (本格的に)始まる前に 終わってる。

 平凡な大学生である貴方は目覚めるとなぜか見知らぬ場所にいた。
 椅子に体を縛り付けられ、手錠と足枷までつけられている。
 一体、自分の身に何が……?
 目の前にある古いテレビがおかしな姿を映し出す。
 これは……!?

 ポンコツ司会者との、"始まらない"デスゲーム・コメディが今始まる!!

 引用元

所感


 面白かったです。
 昨今に限らず長年愛されている『デスゲーム』というジャンル。それを逆手にとった本作のコンセプトは非常に興味深く、内容もまた期待に応えてくれるクオリティとなっておりました。
 基本的にはコメディ調の軽快なシナリオで、しかも1時間程度で完走出来るボリュームでもあるので、隙間時間にサクっと明るい作品をプレイしたい方にはオススメです。ぜひプレイしてみてくださいね。以下ダウンロードページ。

novelgame.jp



~以下ネタバレ有~











総評


●シナリオについて
 短いながらもクオリティの高い作品に仕上がっていたと考えられます。

 本作の最も強い魅力はやはりコンセプトでしょうね。こと『デスゲーム』を題材にした作品は数多存在しておりますが、本作ではあえてその点で主流から脇道に逸れ、あくまでも『"始まらない"デスゲーム』を題材とすることによって、格段に意外性が高くなっているように感じました。

 とはいえ、本作はなにも意外性のあるコンセプトだけが魅力として成り立っているワケではありません。そのコンセプトを体現する上での肉付け────つまりは展開もまた魅力であると感じました。デスゲームがなかなか始まらない様子を軽快なコメディとして描くことで、本来シリアスとは切っても切り離せない『デスゲーム』のイメージとのギャップを生み出し、独特なシュールさを醸し出している点が非常に面白いです。コメディがグダらないようになっているのもまた良い点でしたね。不満無く読むことが出来ました。
 また、本作には最後にちょっとしたどんでん返し(?)があります。なんと、すべてのエンディングを回収した後に見ることが出来るエピソードで、実際に『デスゲーム』が始まってしまうワケです。まぁ、実際にはそれはあくまでも演出で、実は『始まらないデスゲーム』の方のエピソードと繋がっているワケなのですが……。要は、ユーザー側としては、『デスゲームは始まらない』というタイトルなのにあたかもデスゲームが始まっているっぽい展開を最終エピソードで見せられるワケです。この点、『始まらないデスゲーム』というコンセプトをさらに逆手に取っているんですよね。その上で最終的にはちゃんと『始まらないデスゲーム』に帰結しているワケですから、先にコンセプトを突き付けられている側としてはまるでジェットコースターに乗っているような気分ですよ。個人的には、この点が特に本作の面白かった点であると考えております。

●キャラクターについて
■「金奈 伊予」について。デスゲームのアナウンス担当。声優を目指して上京してきた娘。金奈伊予➡かねな いよ➡金無いよ……。
 可愛い。養いたい。こういうノリが良い娘って良いですよね。一緒にいて絶対に楽しい。

おわりに


 『デスゲームは始まらない』感想、いかかだったでしょうか。

 こういう作品を知れるので、やはり同人ゲーム・オブ・ザ・イヤーは良いですね。来年も現地参加しようと思います。

 次にプレイする作品は、『MECHANICA』を予定しております。ただ、次に投稿する感想記事は『各務家~食卓物語~』になります。

 それでは✋